宮崎県の五ヶ瀬川流域中流にある日之影中学校にて、1年生を対象に「流域治水を考える」出前授業を開催しました。
講義では、宮崎大学入江先生より、今まで宮崎にあった大雨や台風などの水災害の事例を紹介し、流域治水の重要性を伝えました。
講義だけでなく、5グループに分かれて模型を取り囲み、雨が流れる仕組みや、どうしたら下流への被害を防げるのか、どうやって上流で治水ができるのかについて、水を流して観察しました。
実際に観察した後、複数のグループに分かれて、「水を溢れさずに守る役割のものは何?」「どうして守れなくなってきているのか?」「自分たちにできることは?」「下流の人たちと協力するためには?」などの問いに意見を出し合い、模造紙を囲みながら、自分たちのアイデアを書き込みました。
ディスカッション後に、考えたアイデアを各グループ発表しました。中学1年生には難しい課題だったかもしれませんが、 「切るエリア、植えるエリアを工夫しながら森林を守っていく」「ゴミを捨てない、リサイクル」「たくさんの人に知ってもらう」「森林を守っている人材が不足している」など、出てきた意見はしっかりと本質をとらえていたので、校長先生をはじめとする先生方や、我々大人も聞いていて非常に感心しました。
最後には、入江先生と問いの答え合わせを行い、上下流が協力して考えるために、上下流の中学校の皆さんで「模擬流域治水協議会を開き、意見交換しませんか?」と呼びかけました。
中学生の皆さんが流域治水について関心をもつきっかけになっていると嬉しいです。
当日のグループワークの記録
【主催】国土交通省 九州地方整備局 延岡河川国道事務所
成松政幸、竹下一路(国土交通省 九州地方整備局 延岡河川国道事務所)
【共催】宮崎大学
入江光輝(宮崎大学 工学教育研究部 工学科土木環境工学プログラム担当 教授)
【協力】 流域ぷらっとフォーム
笹本玲緒奈(株式会社たがやす)
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